【不動産投資】指値の入れ方についてまとめてみた
不動産購入をすすめていく際に疑問に思う事。
それは「指値ってどうやって入れればいいのか?」
特に根拠なく、自分に都合で決めてしまうと
仲介業者への説明も曖昧なものに。もっと上手い方法があるのでは?
そんな時に1つ参考にできそうな本を読んだので、
今回はそれを基に指値の入れ方についてザックリまとめてみた。
全体的な流れ
本書によると、指値は以下の4ステップにて行うこととなる。
・積算価値を算出する
・収益価値を算出する
・指値を算出する
・買付証明書を提出する
以下概要。
積算価値を算出する
国だかなんだかで定められている路線価、再調達価格を利用して、
積算価値(土地と建物価値の合計)を算出する。
収益価値を算出する
当該物件に対し、金融機関はいくら融資するか?を算出する。
といっても実際に金融機関に融資申し込みするわけではなく、
大体の予想とする。
指値を算出する
積算価値と収益価値の算出が完了したら、
それらの数字をもとにして指値を算出する。
買付証明書を提出する
買付証明書に指値とその根拠を載せて、提出する。
根拠は「積算又は金融機関的な価値をもとにこれにしたで」って感じで。
具体的な手順
前項の具体的な手順について以下に載せる。(買付証明書提出以外)
積算価値を算出する
土地価値
1.全国時価マップで相続路線価を調べる
2.土地価値を算出する
土地価値 = 相続税路線価 × 土地面積
建物価値
1.建物構造から該当する再建築価格を調べる
鉄筋コンクリート(RC)・・20万円/㎡
重量鉄骨・・・・・・・・・18万円/㎡
軽量鉄骨・・・・・・・・・15万円/㎡
木・・・・・・・・・・・・15万円/㎡
2.築年数から耐用年数を調べる
鉄筋コンクリート(RC)・・47年
重量鉄骨・・・・・・・・・34年
軽量鉄骨・・・・・・・・・19年 or 27年
木・・・・・・・・・・・・22年
3.建物価値を計算する
建物価値=再調達価格 × 延べ床面積 ×( 残耐用年数 ÷ 耐用年数 )
積算価値
積算価値 = 土地価値 + 建物価値
収益価値を算出する
1.おおよそのNOI(純収益)を求める
NOI = 年間満室賃料 × 0.8(空室率)× 0.8(経費差引)
2.借入期間(月)を算出する
借入期間(月) = (耐用年数 - 築年数)× 12
3.返済金額(月)を算出する
返済金額(月) = NOI ÷ 12
4.金利耐性テストを行う
Luck-Of-Wise.comのローン計算機で借入元金を計算する。
借入期間や返済金額は上記数字、金利は最悪のパターンである6%とする。
ここで算出された借入元金=収益価値となる。
指値を算出する
算出された積算価値、収益価値を比較して、パターン別に対応を行う。
・積算価値 > 売値 > 収益価値の場合
→収益価値を指値とする。
・収益価値 > 売値 > 積算価値の場合
→積算価値を指値とする。
ようするに、低いほうを指値として利用することになる。
ちなみに残りのパターンについては以下となる。
・売値 > 積算価値、収益価値の場合
→ゴミだから買わない。
・積算価値、収益価値 > 売値の場合
→指値なんぞせずに普通に買え。
数字は割とざっくり出したけどいいのか?と感じるところだが、
重要なのは正確さというより根拠があるという事実そのもの。
自分の中に一本芯があるかないかで交渉における態度も
大きく変わってくると考える。
というか仲介業者に突っ込まれたとき、根拠がなければなにもいい返せない。
まとめ
指値についてまとめてみた。
私自身この手法を試したことがないため、有用性はよくわからない。
というか私が売主だったら、「積算価値とか収益価値とかそんなん知らん」
っていいそう。
通じるとしたら、売れ残って売主が弱気になってきた物件だろうか。
全てに通じるものでなく、あくまで手法の1つと認識しておくのがよいだろう。