【投資】不動産投資の評価指標まとめ
最近不動産投資やってるときに頭に浮かぶ言葉、
「それインデックス投資でよくない?」
手間もかけずに年率5%(予定)のこいつを見てると、
不動産投資はもっとずっと優れたものでなければ割に合わない。
だがそもそも、その辺りと比較するにあたって
妥当な不動産投資の評価指標は何なのか?表面利回り、ネット利回り等々…
今回は、以下の本を参考に不動産投資の評価指標をまとめてみた。
表面利回り
概要
不動産投資サイトでもまずまず表記されている、おなじみの評価指標。
計算方法 : 年間家賃 ÷ 購入代金
評価指標としてどうか?
残念ながら使えない。理由は言うまで無く、経費を考慮していないため。
築古物件であれば、修繕費が年間家賃を超えることすらありうる。
それを考慮していない時点で、評価指標として使うのは難しい。
他に使いどころは?
では役立たずかと言うと、そんなことは全くない。
表面利回りの使いどころ、それは物件の足切りだ。
例えば、この数字を見て5%切っていたら即切る。
それにより調査にかかる時間を節約することができる。
つまり、初見評価として大いに役立つ数字と言える。
ネット利回り
概要
表面利回りに経費を考慮したもの。
計算方法 :(年間家賃 - 年間経費) ÷ 購入代金
評価指標としてどうか?
経費を考慮してる分、かなりリアルに近づいた数値といえる。
とはいえ売却のことを考慮してないので、やっぱり投資評価としては使えない。
※詳細は以下。
果てしなく極端な例をあげると
購入代金 :1000万円
ネット利回り :10%(100万円)
↓
10年後に売却
↓
売却代金 :0円
この場合、ネット利回りは10%だが、最終利益は0円。
ここで言いたいのは、売却時期と価格で投資結果は大きく変わるということ。
故に、この数字を投資評価の指標として使うことはできない。
年間キャッシュフロー
概要
実際いくらもらえるの?という数字。
計算方法 :年間家賃 - 年間経費 ー 借入返済額
評価指標としてどうか?
この数字もネット利回りと同様、売却を考慮していない。
ゆえに評価指標としては使えない。
他に使いどころは?
指標としては使えないが、不動産投資において非常に重要。
なぜならこの数字は物件維持の可否に直結している。
例えば不動産収入で暮らしている人であれば、
毎年キッチリとキャッシュフローが出なければ生活できない
→借金を返せない→物件を手放す、という最悪の展開になり得る。
最終的に利益が出ると予測されたとしても、維持できなければ計画は頓挫する。
その意味で、キッチリ考慮すべきポイントと言えるだろう。
ROI(投資回収率)
概要
これまで私が使っていた投資評価の指標。
購入、維持、売却の全てを盛り込んで計算したもの。
計算方法 :{(年間家賃-年間経費)× 所有年数ー購入代金+売却代金}
÷(購入代金 × 所有年数)
例えば
購入代金:1000万
年間家賃:120万
年間経費:20万
所有年数:10年
売却代金:900万
ROI={(120-20)×10 - 1000 + 900}
÷(1000×10)
= 0.09 = 9%
評価指標としてどうか?
使える。
売却時期および売却価格を予測して組み込むことで
この投資本来の利益率を計算することが出来る。
とはいえ計画通りにはまずいかないので、変更があればこの数字を再計算し、
随時計画の見直しをかけていく必要がある。
で、これまではこれで満足していたのだが、最近読んだ本
「手持ち200万円から始める!低リスク・高利回りの不動産投資
投資のプロも教えてくれない収益指標「IRR」の実践手法」(長い)
これにさらなる指標が提示されていた。それがIRRだ。
IRR(内部収益率)
概要
新しく学んだ指標。それは何なのかというと、
「お金を複利で運用した時の利回り」
かなり分かり辛いので、ROIと比較してみる。
前提条件
初期投資額:1000万
ROIが5%の場合
1年目:+50万
2年目:+50万
3年目:+50万
IRRが5%の場合
1年目:+50万 (1000万 × 5%)
2年目:+52.5万 (1050万 × 5%)
3年目:+55.125万(1102.5万 × 5%)
比較すると、IRRは得た利益を次の投資に回しているのがわかると思う。
計算式としては、不動産収益と所有年数からこの%を逆算する必要があるが
正直自分にはまとめられない・・・
エクセルにIRR関数ってのがあるので、これを利用するのがよさそうだ。
評価指標としてどうか?
まずいいたいことは、その発想は無かった。
しかし言われてみれば当然だ。インデックス投資は当然複利で運用するので、
それと比較するなら不動産投資も同じように算出するのが妥当といえる。
まとめ
評価指標についてまとめてみた。実際はこんな感じで使い分けるとよさそうだ。
表面利回り :物件調査の足切りに使う
ネット利回り :ー
キャッシュフロー:物件維持できるかの判断に使う
ROI :投資評価に使う
IRR :投資評価に使う(複利運用してる人向け)